平成10年10月〜現在まで、森家での調査などをご紹介します
「元旦試筆」とは、画家がその年の初め<元日に描く画>の事をいう 注1。
森琴石が大正10年、亡くなる(2月24日)2ヶ月前の元日に描いた<元旦試筆>は、文人森琴石が、永遠のテーマとした <不変の愛>を象徴する <奇石>を描いた 注2。 画題は「壽石之図」という。これが森琴石最後の作品となった。
森家にはラフに描かれた<元旦試筆>の下絵や、元旦試筆の扇面が5,6点残されている。下記に扇面作品の一部をご紹介します 注3。
森琴石は毎正月「松・竹・梅」など、簡単な自筆の小幅軸を箱に入れ、年賀に訪れた門生ひとりひとりに手渡していたという。 門下生が一番多かった時期には、百本ほど描いていたそうである。
元旦試筆=元旦始筆とも書き、書家が最初に書く書も同様である。
森琴石の石癖(奇石鑑賞や奇石収集)=「平成19年4月【1】」・リンク情報「鎌倉琴社 雑記録」・「森琴石紹介(浪華摘英)」・資料:詩賛「題 琴石」 ・「六石山傍図」詩賛・「寿石奇千古図」&書簡「石癖栗田先生」などをご覧ください。
森琴石<元旦試筆>扇面作品
(各図とも寸法は省略します)
明治41年
戊申元旦試筆 栞石
明治42年
明治43年
「旭光相映暁雲坡」
旭光相映暁雲披 萬戸千門迎歳時 雪色輝ヾ呈祥瑞 玉梅枝上曰参差
庚戌元旦試筆 併題栞石
☆訓読ご協力者=小林昭夫氏(千葉県松戸市・らんだむ書籍館 を公開されています)
大正8年
森家にご寄贈頂きましたが、当ホームページでご紹介出来なかった書誌があります。下記にそれらをご紹介します。
書誌名50音順に記載
2 0 0 8 年 が 良 い 年 で あ り ま す よ う に !!
来年の干支 「鼠 ねずみ」 が描かれた 森琴石 の木版作品
『墨香画譜』より
明治13年5月20日版権免許 著者(画) :森琴石 出版人 :吉岡平助・北村宗助・森本専助・吉住音吉 発兌人 :北村孝次郎
★「墨香画譜 4冊」は、平成14年10月、栃木県真岡市の渡辺淑寛氏(渡辺私塾台町本校塾長)よりご寄贈頂きました。