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七絃琴の研究や、演奏会などを通じ、日本に於ける七絃琴の復興と琴道の実践活動を精力的に努められている「鎌倉琴社」の伏見无家 注1氏より、七絃琴弾奏のCDをご送付頂きました。
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CD『日本琴學』は、文部科学省の日本学術振興会科学研究費補助金を得て、同氏弾奏の琴曲を収録したもので、全八曲の中には、森琴石の琴操帖にある「歸去來辭 注2」も収録されている。
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七絃琴の音色は不思議な魔力を持つ。その響きは邪気を取り払い、人の心を清雅なものに導き、幽玄の世界へと誘う(いざなう)。音曲は一律単調では無く、清らかなもの、厳かなもの、またチャーミングに感じるものもあり、それはまさに文人が描く「南画の多様性」にも似て、しかも奥深い。
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伏見氏のホームページ内 【琴学入門】や【文人がこよなく愛した琴─七絃琴】では、
●七絃琴は、文人がたしなむ<琴碁書画>の筆頭に挙げられ、儒学の精神修養の具とする。琴を学ぶ者の心得、必須条件として「文學を有し、詩をよく吟ずる者でなければならない」。
●独奏楽器として明窓浄机の書斎や人里離れた幽邃な自然の中で、ひとり、あるいは知音注3なる友人の前で琴は弾かれてきた。琴楽は単に音楽として演奏するより、深遠な琴の趣を悟ることにあり、それゆえに琴楽は「琴學」あるいは「琴道」と呼ばれ、音楽演奏のみにとどまらない藝術的世界を有している
・・・など、琴学や琴道の事やその精神性について詳しく解説されています。
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当HPの「資料:詩、賛」でご紹介していますが、森琴石が七絃琴を弾じる画が残る 注4。筆者は「忍頂寺静村」である。画の所有者「建部聽山」と共に、「忍頂寺静村」・「森琴石」たちは、七絃琴の<知音>だったと思われる。森琴石の周辺には、儒学の師匠で七絃琴の第一人者「妻鹿友樵」やその門下の琴士たち、「池田正信」など、奏楽に卓越した人物の存在がある。
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注1 |
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- 伏見无家(ふしみ むか)氏
- 当HP調査情報平成19年8月【2】で記述の、山陰歴史博物館所蔵の、浦上玉堂愛用の「萬澄幽陰(寛政四年)」が、「浦上玉堂」手製のものであると鑑定された方です。又煎茶道等文人趣味全般についての研究に努められておられます。
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注2 |
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- 「歸去來辭」
- 平成19年8月【1】注10 に 森琴石が書いた琴譜があります。
「鎌倉琴社」のHPより、琴曲「歸去來辭」の彈奏が聞く事ができます。また「歸去來辭」の解説もあります。
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注3 |
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- 「知音」とは
- 琴音を知る者、親友の事を言う。
森琴石の作品には「知音」と押印したものがある。下にご紹介します。
大正8年 ふくさ 「益寿延年」
己未清和 琴石 時年七十有七歳
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関川氏蔵(東京都・森琴石長女「昇」の孫) |
※お断り:写りの悪い紙焼写真を使用の為、不鮮明です
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